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ファッション販売2000年9月号『スーパーストア/大型平場のレイアウト技法』(株)小島ファッションマーケティング代表取締役 小島健輔大型化とともに順調に販売を伸ばす店もあれば、大型化に品揃えが追い付けずに効率を低下させる店もある。品揃えの拡張は追い付けても、レイアウトや陳列、照明等のVMDが稚拙なために効率が低下するケースも多々、見られる。また、スーパーストア業態の成功に刺激されて、量販店や百貨店等の総合店が平場のスーパーストア業態化にチャレンジするケースも幾つか見られるが、レイアウトや陳列の水準は先行組と比較すべくもない。成功しているスーパーストア業態と後発組のレイアウトや陳列の差はどこにあるのだろうか。 VMDはMD構造の体現ターゲットやコンセプト、MD構成の構造とサプライ手法がはっきりしないと最適なレイアウトもVMD体系も組みようがないから、これらを明らかにしながらレイアウト技法を解説していくことにしよう。 まず、MD構成の構造図を書くブロック構成は戦略的に組まれるもので、パパ、ママ、キッズといったターゲット別、オン、タウンカジュアル、ウイークエンドといったシーン別が一般的に見られる。カテゴリー構成は構造を最も体現するもので、シンプルなアイテム別、ジャケット・ウェアリング、ワーク・ウェアリング、スポーツ・ウェアリング等のワードローブ別、ルック訴求とアイテム集積の組み合わせ型等、ブランドや業態によってはっきり個性が出る。この二段階がシーズン毎に大きく変わるようでは、店舗空間の構成を主張するのは困難だ。 カテゴリーの下の階梯がカセットあるいはユニットと呼ぶものだが、素材集約を基本とする「GAP」や「ユニクロ」ではすべて素材で、その下がアイテム(品番)になる。ユニットの中味は、デザイン展開だったりカラー展開だったりサイズ展開だったり、これらの組み合わせによる複軸型の大スケールMDであったりする。ユニットの役割によって異なり、トレンドによって特定の展開軸が強められたりもする。なお、展開軸にはこれら以外にアイテム軸(コンポMD)、素材軸や柄軸があり、前者はキャリアやミセスのカジュアルMDで、後者はヤングやヤングキャリアのトレンドMDでよく見られる。 百貨店インショップから発展してストア化を狙うブランドでは、平場MDの流動的な感覚が抜け切れずに構造を欠くケースが多いが、既にスーパーストア化している業態では明確な構造が見てとれる。同じスーパーストアでも、登り調子の「ユニクロ」はメキメキと構造を確立しつつあるに対して、壁にあたっている「GAP」はかつて確立していた構造を崩しつつある。 MD構造の確立度が高いほどそれをハードなレイアウトに体現しやすいし、ハードのレイアウトが確立されればフェイスはめ込み式の商品計画が定着するから、MD構造も崩れにくくなる。 まずはブロックマカテゴリーマユニットマSKUのMDツリーを書いてみて、自店のMD構造のタイプと確立度を確認してみてはどうか。類似した、あるいはベンチマークするライバルのそれも調査して比較すれば、あるべき方向が明らかになるはずだ。 MD展開とサプライ方式を確認する「ユニクロ」や「GAP」のようにSKU配列を設計して中長期間の補給を組む場合、フェイスのSKU配列は一定期間、固定され、什器は規格化される。これがデジタル方式で、統一規格の什器を組み合わせてレイアウトが組まれる。反対に「オゾック」のように短サイクルにトレンドを追ってSKU構成を自在に変化させていく場合は、SKU配列も量も固定されないから什器は規格に区切られない連続したものになる。これがアナログ方式で、作り付け什器による固定されたレイアウトになる。この両者をカテゴリー等によって使い分けるのがデジアナ方式だ。 デジタル方式は素材や製品の備蓄による補給を前提としたもので、販売期間の限られる商品や変化の激しい商品には向かない。アナログ方式は流通素材によるタイムリーな期中企画やセレクト仕入れ等の変化対応を前提としたもので、販売期間の長い定番的な商品には向かない。 これでどの方式が自店に適しているか理解出来たであろう。クロージングやスカートはアナログ方式で、ニットやカット、シャツ、カジュアルパンツはデジタル方式でといったデジアナ方式も、現実的な選択と考えられる。 デジタル方式では什器の規格を統一すべきでガチャやダボのシステム統一も不可欠だが、レイアウトのし易さや視界確保から島什器と壁什器で幅や高さを変えるケースが多い。高さや幅は異なっても陳列フェイス量が同じになるようにするか、壁面と島面でカテゴリーを使い分けるのが原則と考えられる。ちなみに「ユニクロ」は壁什器も島什器も180センチ幅だが高さは異なるし、島のプレゼン什器は150センチ幅で壁什器とのフェイス量の統一もない。その点、「OLD NAVY」は徹底して規格化されている。 アナログ方式では総ハンガー長と総棚長が必要量確保されればどんなレイアウトでもよいが、それだけに構造的な表現は限られるし、固定什器がほとんどだからレイアウトの変更には改装を要する。壁面はアナログ、島什器はデジタルといった使い分けが現実的かもしれない。実際、今日のDC系SPAはほとんどデジアナ方式を採っている。 レイアウトの目的と手法まず、MD構造を確立せよ |
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| 2000年 8月号 | 『価格破壊バトル“秋の陣”その現実と対策』 |
| 2000年 7月号 | 『最新注目SCに見るスーパーストアSPA業態の実力比較』 |
| 2000年 6月号 | 『SC出店環境の激変にかく対策せよ』 |
| 2000年 5月号 | 『ファイブフォックスに学ぶドメイン転換戦略』 |
| 2000年 3月号 | 『勝ち組ワールドの転機』 |
| 2000年 2月号 | 『“ユニクロ”vs“GAP”の全面対決が招く淘汰の日』 |